続・高橋セミナー
第12回 層別因子を含む探索的な回帰分析入門 <第5章> デザイン行列を用いた回帰分析の基礎
2024年2月5日
要約
シグマが出てきただけで読み飛ばしたくなる人たちの気持ちは,その式を見ても実際のデータで自ら計算を行う意欲がわかないからだと思われる.ましてや,行列の計算式が出てきたときに,実際のデータで自ら計算することができないものに対し,興味を持つことができないだけでなく嫌悪感さえ抱くと推測する.そのために,多くの人達が,統計ソフトの使い方,結果の見方さえ習得すれば,十分だと思ってしまいがちになるのではないだろうか.このような人達を念頭にし,シグマによって記述されている回帰分析を題材にし,Excelの基本的な計算機能を用いることにより,何の苦痛もなくサクサクとシグマの計算ができる事を示す.さらに,Excelシート上に展開された矩形データが行列の基本であることを導入し,Excelの行列関数により,複雑なシグマで表記された計算が,瞬時にできることを示す.本章では,これらの計算手段を用いることにより,伝統的なシグマ表記の回帰分析に代わる,新しい解析手順を導入する.
第5章 目 次 5. デザイン行列を用いた回帰分析入門 155 5.1. 回帰分析における各種の推定 155 5.2. デザイン行列を用いた行列計算の基礎 157 Excelシート上にデザイン行列Xを設定 行列計算の実際 デザイン行列の転置と積和 シグマを用いた積和の計算 デザイン行列Xの積和 デザイン行列Xと反応ベクトルYとの積和 英語版 Wikipedia に見るデザイン行列の定義 5.3. 偏差平方和による回帰パラメータ推定 z 164 回帰パラメータ推定 正規方程式 正規方程式の解によるパラメータの推定 偏差平方を用いたパラメータの推定の実際 5.4. デザイン行列vs.偏差平方和を用いた回帰分析 169 行列計算によるパラメータ推定 デザイン行列Xと偏差平方和での推定式の相違 偏差平方和ベースのパラメータの分散の推定 シグマを用いた回帰分析の功罪 5.5. Excelの行列計算による回帰分析の実際 174 Excelの行列計算による回帰パラメータの推定 回帰パラメータの分散および共分散の推定 Excelの関数を用いた分散分析表の作成 パラメータの共分散行列の活用 回帰直線の95%信頼区間伝統的な方法 現実的な対応 平方和の分解に対する補足 5.6. 逆推定値に対する各種の95%信頼区間の推定 183 逆推定とは何か デルタ法による逆推定値に対する近似95%信頼区間 逆推定値に対する正確な95%信頼区間 個別データに対する逆推定値の正確な95%信頼区間 Excelソルバーを用いた逆推定の正確な95%信頼区間 面積の標準偏差を推定したい 5.7. JMPによる回帰分析と逆推定 191 「二変量の関係」による回帰分析 回帰直線の95%信頼区間の計算式 「モデルのあてはめ」による逆推定値の95%信頼区間 非線形回帰を用いた逆推定値の95%信頼区間の直接推定 文献索引, 索引, 解析ファイル一覧 (195)
添付ファイル
高橋セミナー12_05_デザイン行列_回帰_2024_02_05.zip