続・高橋セミナー
続・高橋セミナー 第9回 最尤法によるポアソン回帰分析入門 <第2章>ニュートン・ラフソン法によるポアソン回帰
2020年04月
要約
「最尤法は,どのような方法なのか」との質問に「尤度を最大にする方法である」との紋切り型な説明がはびこっている.最小2乗法であれば,「誤差平方和を最小にする方法である」との説明と同様であり,まともな回答ではない.尤度とは何か,最大化するための方法はどのようなものか,Excelの行列関数を用いてExcelシート1枚の中で実現することによる可視化を試みる.まず,最尤法によるポアソン回帰のパラメータ推定について,第1章で取り上げた事例を用い,最尤法の基本となる対数尤度の計算をExcelの関数を補助的に用い,手作業で最大化するための手順を示す.次に,対数尤度関数をパラメータに関して偏微分した偏微分ベクトル,更に偏微分をした2階の偏微分行列(ヘッセ行列)の導出を丁寧に示す.それらをExcelシート上に展開し,ニュートン・ラフソン法による対数尤度の最大化の方法について示す.対数尤度の最大化の方法について,1群の場合,回帰の場合,対数リンクでの回帰の場合,オフセットがある場合について第1章で取り上げた事例を用いてExcelを用いることにより計算過程を可視化しつつ示す.
第2章 目 次 2. ニュートン・ラフソン法によるポアソン回帰 63 2.1. 手作業による逐次的な対数尤度の最大化 63 2.2. Excelのソルバーによる対数尤度の最大化 68 2.3. ニュートン・ラフソン法による対数尤度の最大化 70 2.4. ポアソン回帰のバリエーション 78 2.5. 対数リンクの場合のポアソン回帰 84 2.6. 対数リンクでオフセットがある場合のポアソン回帰 88 文献索引,索引,解析用ファイル一覧 95
添付ファイル
高橋セミナー9.2_ニュートン_ポアソン回帰_2020_04_27 takahashi09-02(2020-04).zip